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■ビタミンC
(3)化粧品で使われているビタミンC
最近はビタミンC配合化粧品がたくさん出回っています(注:以降の章では医薬部外品と化粧品を厳密に区別せず「化粧品」と表現します)。それらの成分表示を良く見ると、「アスコルビン酸2-グルコシド」などと書かれています。これは、ビタミンC誘導体の1つなのですが、現在市販されているビタミンC化粧品のほとんどはビタミンC誘導体を使っているのではないでしょうか。また、その誘導体の種類もたくさんあります。ビタミンC誘導体がこれほど多く開発される理由は、ビタミンCの多様な優れた効果とビタミンCの特性にあります。
ビタミンCの優れた効果についてはこの前の章で紹介したので、ここではビタミンCの特性について紹介したいと思います。ビタミンCの特性の1つとしては、水に良く溶ける性質があります。逆に言うと、油などには溶けにくいという事で、乳液やクリームなどにビタミンCを配合する際の問題の1つとなります。他の特性としては、ビタミンCはとても壊れやすく、熱や光によって簡単に分解するという事が挙げられます。化粧品の原料としてビタミンCを使用するには、これらの問題を解決する必要があります。
(a)ビタミンCを安定化
ビタミンCは水に良く溶けるのですが、水中では不安定で分解しやすい性質を持っています。そのため、水中でも安定して、分解しにくいビタミンC誘導体の開発が行われてきました。現在実用化されている主なものとしては、アスコルビン酸2‐リン酸、アスコルビン酸2‐グルコシドがあります。いずれも医薬部外品の有効成分として認可されています。
(b)化粧品用途の多様化
ビタミンCは水には良く溶けますが、油には溶けにくい性質を持っています。従って、そのままでは、乳液やクリームなど油系の剤形には配合することができません。そこで、油になじみやすい「脂溶性」のビタミンC誘導体が開発されてきました。
(c)皮膚吸収性のUP(皮膚への浸透性UP)
ビタミンCの脂溶化は、化粧品の用途を広げるだけではなく、もう1つ重要な意味があります。それは、「皮膚吸収性の向上」です。
ビタミンCがシミの改善効果を発揮するには、表皮の基底層に存在するメラノサイトに作用しなければなりません。しかし、皮膚にはバリア機能があり、異物を皮膚の中へは入れないようにする働きがあります。これは、皮膚が持つ非常に大切な役割の1つなのですが、美白成分までブロックされてしまっては、美白化粧品の意味がありません。
一般的には、水溶性のものよりも脂溶性のものの方が、皮膚のバリア機能を通りやすいことが知られています。従って、元々水溶性のビタミンCを誘導体化により脂溶性にすることで、皮膚の中により入りやすくしようという訳です。
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