美白化粧品の基礎知識
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1.シミができるメカニズムの研究 敵を倒すにはまず敵を良く知る必要があります。と言う訳で、美白の有効成分を探し出すためには、まずシミがどのようにできるか知る必要があります。 そこで、美白成分の開発の一環として、化粧品会社ではシミについての基礎的な研究が行われています。この分野の研究は、国内外の大学や研究機関でも行われており、新しい発見を求めて厳しい競争が繰り広げられています。 <シミができるメカニズム(1)> それでは、『シミはどのようにできるのか』について説明していきましょう。まずは、皮膚の組織を縦に切って詳しく見てみます。すると、外側から「角層」「表皮」「真皮」「脂肪層」という形に分けられます。下の図は、シミと特に関係のある角層と表皮の部分だけを示したものです。
シミの元になるのはメラニンという黒い色素です(上の図では●がメラニン色素だと思ってください)。このメラニン色素は、表皮の一番下層に存在する”メラノサイト”という細胞によって作られます。 メラノサイトは手のよう突起を持っており、メラノサイトで作られたメラニン色素は、突起を通じて”ケラチノサイト”という細胞に渡されます。ケラチノサイトは、分化をしながら徐々に皮膚表面へと移動していき、最後は垢となって剥がれ落ちます。 しかし、何らかの原因でメラノサイトがメラニンを過剰に作り続けると、メラニンが皮膚内に溜まるような形になり、シミとなって目に見えるようになります。 <シミができるメカニズム(2)> それではもう少し詳しくメラニンができるメカニズムを見てみましょう。美白成分を開発する上で、現在は主に下図の3つがターゲットとなっています。
≪1.メラノサイトの中でメラニン産生に関わる因子≫1つ目は、「メラニン産生を止めてしまおう」という作戦です。メラニンは「チロシン」という物質から作られるのですが、その際にチロシナーゼという酵素が大切な役割を果たしています。従って、そのチロシナーゼの働きを止めてしまえばメラニンが作られません。チロシナーゼの働きを止める美白成分は、ビタミンC(誘導体)、アルブチン、ルシノールなどたくさんあります。 ≪2.メラノソームの輸送≫2つ目は、「作られたメラニンがケラチノサイトに受け渡されるのを止めてしまおう」という作戦です。メラニンは「メラノソーム」という形で輸送されて、ケラチノサイトに渡されます。従って、そのメラノソームの輸送を止めてしまえばメラニンはメラノサイトに留まります。この分野の研究は近年盛んになっており、今後詳しいメカニズムが明らかになっていくものと思います。 ≪3.メラノサイトを刺激する物質≫3つ目は、「メラノサイトにメラニンを作るように指令する信号を止めてしまおう」という作戦です。メラノサイトは外部からの刺激(信号)によりメラニンを作ります。例えば、紫外線を皮膚に浴びるとメラニンが作られますが、これは紫外線が皮膚に当たることで、メラノサイトにメラニンを作れという信号が発信されるからです。従って、この信号がメラノサイトに届かないようにすればメラニンが作られないという訳です。このような働きがある美白成分としては、カモミラEF、トラネキサム酸などがあります。 これらを含めて、この分野の研究は盛んに行われているので、新しい知見に基づいた美白成分も今後開発されてくるでしょう。
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